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ニッチすぎる通信技術

Wednesday, February 04, 2009 AM03:12

今では滅多にみられない通信関係。当時はメジャーだったものも当時でも受け入れられなさげなものもまとめてどうぞ。

テレックス

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© Impress Watch

電話回線を使った文字通信。1930年代にアメリカ、欧州で開始し、日本では加入電信という名称でNTTが1956年に東京ー大阪間、国際通信共に開始しました。電話と同じようにどの加入者(テレックス同士)とも接続ができ、相手先が留守中だった場合でも好きな時に受信内容を見られるという今では当たり前の技術ですが、日本では一般人が文字を送信できる初めての機械として、国際ビジネスを中心とする新聞社や商社などで活躍。現在は特殊な用途を除いてFAXやE-mailに座を譲ることになります。ニッチというか、割とメジャーな技術です。

音響カプラ

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電話回線を利用してデータをいったん音声信号に変換し、電話の受話器を通じてデータを送受信する装置。超ローテクな技術ですが、モジュラージャックに接続出来ない環境だったり、通信端末が自由化されていない国だったりなど様々な国際情勢下でネットにアクセスする最終兵器とも言われています。

どんだけ頑張っても10kbpsくらいしかでませんが現在でも使えます。実際に試している企画を発見したので、ここで詳細をどうぞ。

キャプテンシステム

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テレビとアナログ電話回線を利用して文字・画像での情報提供を行ったサービス。NTTが1984年に開始しました。基本となるシステムはビデオテックス(VTX)の名称で世界各国に存在しており、キャプテンシステムはVTXの日本向けサービスといった感じです。見た目は今でいうインターネットの振る舞いに近く、ある意味インターネットの発展に大きな影響力を持つ基礎を固めたシステムといってもいい。とも言われています。

しかし設備費用と通信料が高額なこと、回線が遅いこと、画像の描画性能が貧弱なことなどが理由で個人が導入するには敷居が高く、もっぱら公衆端末の利用が圧倒的に多かったそうで全く家庭に普及せず、自然と淘汰されていきました。まあ中には個人でページを開設する強者もいたようですからニッチなファンがいたことは確かです。有志によるキャプテンシステム再現ページもあります。因みに僕はキャプテンシステムを子供の頃旅行先で見た記憶があります。

気象無線模写通報

気象FAXとも言われていて、航空や船舶向けに専門的な気象資料(ふつうの気象図から、海面水温、海氷予想図などふつうの人は見たこと無いもの)をスケジュールに従い無休で放送し続けています。

FAXといえば電話を連想しますが、この気象無線模写通報はなんとラジオの周波数帯を使った電波で発信されています。PCと、短波・SSBが聞ける高性能なラジオを持っている方は誰でも気象FAXを手に入れることが可能ですよ。まず3622.50KHz,7795.00KHz,13988.50KHzのどれかをSSBで選局してみてください。ギャリギャリ言ってるようでしたら気象図の信号を受信できていますので、この信号をデコーダー(PCならフリーソフトあります)にかけると気象図が得られます。ただ、1枚の天気図を得るのに20分くらいかかるんですが。

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© Takahashi@Sapporo
こんな感じ。受信状況が悪いとノイズだらけになります。

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© AR5000A, Hiroshi Matsushita
気象FAXは日本独自のサービスな訳ではなく各国でやっています。ラジオが高性能だったら入手できるかも。

ネット社会ではありますが、ネットに頼らない必要最低限のインフラは維持し続けているようです(実は気象FAXもネットで見られるんですけど)。

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もっとこれらの詳細を知りたい人は単語で検索してちょ。